これから会社でキャリアを積んで益々活躍するために、専門的な知識を身に付ける努力をしている人は多いでしょう。
経理部であれば、簿記や税理士の資格を取ろうと考えている人がいるかもしれません。
法務部であれば、司法書士や弁理士の資格を取るべく、日々勉強に励んでいる人もいるでしょう。

しかし、これからのビジネスシーンでは、専門的な知識だけでは生き残っていけないという現実があります。
例えば、日本で最難関だと言われる司法試験を突破しても、年収が200万円から300万円しか得られない弁護士も現れ始めています。
これは弁護士に限ったことではなく、税理士や医師、あるいはシステムエンジニアでも同様の現象が起きています。
会社内でも同様で、営業一筋の社員、人事一筋の社員、といった専門性を身に付けている人もリストラの対象になったり、早期退職せざるを得ない状況になったりしています。

これは、専門性だけでは限界があるということを示しています。
会社で役員クラスになれば、全体を見渡す能力が必要になってきます。
弁護士や税理士も法律や税務だけを知っていても、社会全体の動向を把握する力がなければ淘汰されていきます。
つまり、生き残るためには、専門性だけではなく汎用的な社会性が求められていると言えるでしょう。
汎用的な社会性とは、マネジメント能力やコミュニケーション能力、論理的思考能力などのことを指します。
これらは、資格の勉強をすれば身に付くものではありません。
毎日の仕事や生活の中で自発的に獲得していくものであり、今後のビジネスにおいての必要性は、益々高まっていくと考えられています。